

医療機器のサービスエンジニアって大変なの?
給料や待遇はどうなの?
転職はどうなの?
そんな問いにお答えします。
サービスエンジニア、そして医療機器のサービスエンジニアなんて、難しいんじゃないかと、考えている方の為にヒントとなる記事を書いてみました。
そんな、私の経歴です。
- 某輸入医療機器のサービスエンジニア4年
- 某医療機器のサービスエンジニア8年
また、転職時にも他のフィールドサービスエンジニアとして転職志望をし、10社以上以下の業種のサービスエンジニアとして転職をトライしたことがあります
- 食品機械のサービスエンジニア
- 工場のサービスエンジニア
- プラントのサービスエンジニア
- 建機のサービスエンジニア
医療機器のサービスエンジニアのお仕事
病院に設置していある、又は医療に関係する器械の
- メンテナンス
- 保守
- 修理
- 設置
を行い、時には営業の様に器械の買い替え提案などをするバイプレイヤー的存在です。
サービスエンジニアは時には、フィールドサービス・フィールドエンジニアと呼ばれたり、サービスと呼ばれたりと様々です。
単なる修理屋さんと勘違いされがちですが、機械の修理はめちゃくちゃ重要ですが、修理前・修理後の見積もりや保守プランの作成、買い替え提案など営業の代わりの仕事もこなすので、非常に重要なポストになってきます。



また、医療機器によっては就労してから専用の講習を受講する必要もあるよw
病院で機械が故障したら大変


医療機器のサービスエンジニアの顧客とは、病院であり、医療従事者、つまりお医者様や看護婦さん、はたまた病院関係者です。
もし、あなたの会社が製造している、または取り扱っている製品が故障した場合、困るのはもちろん、お医者様や看護師さん、はたまた患者様まで被害が及びます。
そう思うと、
医療機械たち
医療機械は多種多様、おおざっぱに挙げていくとこんな感じ。
- 心電図
- X線透過機
- Oアーム
- Cアーム
- MRT
- 手術台
- 無影灯
- 滅菌機
- 洗浄機
- 消毒器
- 洗濯機
- 電子カルテのシステム
- 吸引機
- 麻酔機
- 人工心肺装置
- 人工透析器
- 人工呼吸器
- ペースメーカー
- 電気メス
- 真空洗浄機
- 乾燥機
- 診察台
- 牽引器
- 院内空調設備
- などなど
ちょっと数え上げていくとキリがないのでこのくらいにしておきますが、病院に関連する機械はゴマンとあるのが実情。



結構、機械の種類、あるんだなぁ・・・
医療機器のエンジニアに近いMEさん


MEさん、つまり臨床工学士という業種は、病院に常駐のエンジニアですが、彼らのお仕事は病院の機械の修理もそうですが、自分の部署の機械全てを管理をしているので、医療機器のエンジニアと業種が近いですが、詳細は違う記事に書きたいと思います。
因みに、臨床工学士は国家試験であり、臨床工学科がある大学を卒業しないとなる事が出来ません。
この記事では、企業の医療機器サービスエンジニアについて説明しています。
医療器械サービスエンジニアのメリットデメリット


医療器械サービスエンジニアのメリット
医療機器のサービスエンジニアは激務と思われがちですが、完全に会社・企業によります。
そして、医療機器のサービスエンジニアとして故障した機械を修理できた時ほど、達成感はより高いと言えます。
現場から感謝される
サービスエンジニアが出動する時は、すでに病院にとっては緊急事態で、すぐにでもその機械を修理しないと仕事が前に進みません。
そう、「助けを必要としている」のです。
私自身も、難しくて大変な修理があり、患者さんがその機械を使わなければいけない、という状況下で修理できた時は、お医者様、看護師さん、患者さんまで感謝されると、本当にこの仕事に就いてよかったと感じます。



最高の満足感と達成感だよ!
そして、それがサービスエンジニアでのメリットであると感じます。
営業が入れない所まで入れる
実は、病院では営業が入れない場所がよくあります。
それはオペ室だったり、材料室だったり、そこに入るためには、手術着に着替えなければならないのと、営業は売り込むために、入室するためのアポを取らないと入れません。
しかし、エンジニアが出動する時は、すでに緊急事態なのであっさり入れて、且つ機械の修理をして喜ばれるので、ガッツリ懐まで入って、病院担当者さんと仲良くなったりできます。



実は営業よりも信用されるのがサービスエンジニアなのね!
医療器械のサービスエンジニアでのデメリット
オンコール(24時間)対応の可能性
もし、貴方の取り扱う機械がその病院で唯一の機械だった場合、そしてその機械が止まると、病院の業務が止まってしまうような機械だった場合、どんな時間であっても、それが深夜であっても出動しなければいけないでしょう。
例えば、オートクレーブや、滅菌機と言った、手術後の器材の消毒に使う機械に関しては、オンコールでの出動が予想されます。
これは、医療機械に限った話ではなく、どんな機械でも稼働が止まるとダメな機械に関してはオンコールで出動でしょう。
故障をサービスエンジニアのせいにされる
サービスエンジニアは、営業活動も兼ねたバイプレイヤーと書きましたが、時には営業とお客様の板挟みになることもしばしば、営業の顔を立てて一歩身を引くような事も私は経験しましたし、完全に自分のせいではないのに、怒られたりと、最前線に居るからこそ風当たりも強いですね。
責任感が強い人ほど自分のせいだと思いがちになりますが、自分のミス以外でなければ、それは会社自身の責任であったり、会社が販売している製品の責任だ、というのを明確に切り分ける事ができたなら、さわやかに反論もできるはずです。
ただ、営業から、「どうしても今回は、サービスエンジニアさんのせいにしておいてください。」みたいに頼まれる時があるときは、しょうがなく対応してあげましょう。



しょうがないな、頼まれたらやらざるを得ない
医療器械サービスエンジニアのキャリアアップ


医療機器サービスエンジニアの資格
資格に関しては、就職を希望する際に、もっておけばいい、というのはぶっちゃけないんです。
無資格で入社できる。
では、無資格で修理できるのか?と聞かれるとそうでもないんです。
医療機器を修理するには、その会社で定められた認定修理技術者講習を受講しなければなりませんが、これは入社してから、会社がお金を出してくれるので心配はご無用。
また、その営業所が資格を保有していいれば良し、みたいな資格もあるので、ますます心配はいりませんね。
一応、リンクを貼り付けておきます。
医療機器サービスエンジニアの転職


実は医療器械の会社ってニッチな産業なので、なんだかんだトップが知り合いだったりします。
そして、そもそも医療器械の会社自体がそんなにない。
なので、転職時にトラブルになりやすい!
理由としては、上記の”資格”で「会社が資格取得を後押ししてくれる」んです。
企業としては、一人前のサービスエンジニアに育てるのに、資格を取得させたり研修・講習を繰り返します。
もし、全ての資格を取得し終えて、これからだって時に、そのエンジニアが「転職しま~す」なんて言われたら、会社側としては給料含めて何百万円もかけて社員を教育して、これから一人前に仕事が出来るって時に、転職されたら怒りますよね。
そういう事です。
また、次の会社でもトップ同士が知り合いだったりして、情報が先回りして、内定取り止め、みたいなケースもあるので、できるだけ”円満転職”を心掛ける事。
転職時の注意点
待遇や年収もそうなのですが、24時間対応しなければいけないのか、休日返上にはならないのか?等を面接時には聞いとくべきです。
言い換えれば、収入も働き方も、すべて面接・入社前に決まるので、面接・入社時はかなり重要なポイントです。
オンコールで対応するにしても、それなりの給料は支払われるべきですからねw
私の知人は、以前オンコールでの医療機器サービスエンジニアで、年収は1,000万円近くでしたが、体力が持たずに転職しました。
因みに、私の会社は、土曜日出勤だごくたまにありますが、日曜日の仕事は皆無です。
もちろん、振替休日で平日を休みとできますがねw
転職時は、ちゃんと聞くべき事は聞いておきましょう。
おススメは転職エージェント
転職エージェントは、最初に自分の希望する企業のヒアリングをして、エージェントが無料で、自分の希望に合致した求人を持ってきてくれるサービスです。
僕もこのサイトで仕事を得る事ができたのでおススメですw


医療機器サービスエンジニアの給料・待遇


これは本当に会社によって違いますが、待遇は総じて”いい”と感じます。
福利厚生がしっかりしていないと、医療機器を扱う企業としては、名が恥じますからね。
そして、ニッチ産業なので、悪い噂が出回る事を非常に気にします。
ですので、極端なブラック企業というのは少ないと感じます。
大体、年収としては400万円~から上は800万円までとかなり幅広いですが、総じて言える事は転職時に年収がアップできる事。
というのも、サービスエンジニア職自体が引く手あまたなので、企業としてはかなり中途社員を受け入れる傾向があります。
私自身も、年収300万円前半だったのが、現在では700万円近くまで上昇しました。
転職のコツとしては、時間をかけてじっくりと転職活動をすること。
まとめ
ちょっと長くなりそうなので、ここでまとめときます。
医療機器サービスエンジニア、と聞くと、ちょっと尻込みしてしまいそうですが、実際は入社してみたら待遇がよかったり、研修制度がしっかりしていたりと、驚く事は多いはずです。
なので、雰囲気だけで判断せずに、また細かい事が好きな方、お客さんと接するのが好きな方、どちらにとってもいい職種なので、ぜひトライしてみてはいかがでしょうか。